二日酔いとセルフメディケーション

二日酔いで困ったことがない人は少ないのではないでしょうか?アルコールは飲めば飲むだけ肝臓に負担をかけます。それでもアルコールを楽しみたいのは、アルコール自体が習慣性のある薬物だからです。ただ、未成年を除いて飲酒は法律で禁止されているわけではないので、自分の健康状態を加味して、アルコールとはお付き合いしたいものです。今回は、アルコールとお付き合いした結果、二日酔いになってしまう人に、薬局はどのようなケアがご提案できるのかをご紹介します。

五苓散

胃腸炎でも使う、とても便利な漢方薬です。熱っぽくなければ、五苓散を宴会前と宴会後に服用すると次の日に二日酔いに悩まされることが少なくなります。また、五苓散は体中の水分のバランスを整えてくれる漢方なのですが、より万全を期すなら水分補給もしておくとよいです。よくスポーツドリンクはやめておけ、ということが囁かれていますが、問題ないです。水分が速やかに吸収されるので、二日酔い対策できます。水でもスポーツドリンクでもよいので、とにかくお酒を飲んだあとは水分補給をしましょう。それでも二日酔いになってしまう人は五苓散や黄連解毒湯を使うとよいでしょう。なお、ヘパリーゼやクルクミンといった肝臓の機能を高めるドリンクやサプリメントがありますが、飲んだ方が効果がある人は確かにいますので、使っていただいてもよいです。コスト面で考えると、①水分補給、②五苓散か黄連解毒湯か半夏瀉心湯、③ヘパリーゼやクルクミン、各種肝臓水解物といった優先度だと考えています。ドラッグストアでも五苓散は売っています。

黄連解毒湯

すぐに顔が赤くなってしまう、非常に酔いやすい、頭痛がひどいといった方には五苓散ではなく、黄連解毒湯をお勧めしています。漢方の中でもかなり苦い部類に入るため、錠剤タイプを使うとよいでしょう。酔いも醒めるくらい苦いです。錠剤タイプなら飲み込めばおしまいです。漢方は匂いも成分の一つとしてとらえられているので、最大限効果を引き出したい方は粉末タイプを使いましょう。こちらも宴会前と宴会後に使います。五苓散とはタイプが違うので、併用はお勧めしていません。余談ですが、二日酔い予防にビタミンというお話、宴会の席でレバーや刺身、枝豆、ほうれん草といったものが含まれているおつまみを食べていれば十分とれますので、ビタミン剤買うお金でOS-1(経口補水液)を飲んだ方がよいです。

半夏瀉心湯

暴飲暴食してしまう、喉がお酒と胃酸でやけてしまうような人に使います。お腹も崩しているようなときはなおよいです。半夏瀉心湯をお勧めするような人はそもそも生活を見直した方がよいです。ただ、症状緩和には使えるのでこちらでご紹介しました。どちらかというと事後に服用します。事前に使って、暴飲暴食もOK!というわけではありません。

OS-1(経口補水液)

ドラッグストアでも売っている、とても有名な経口補水液です。速やかに水分を補給できますので、二日酔い対策に、宴会後に使うととてもいいです。詳しくは下記の記事を参照してください。OS-1は当薬局でも販売していますので、お気軽に薬局までお求めください。

胃腸炎とセルフメディケーション → https://xn--dck2asn4d6d1d6b3a1gue.com/archives/24

二日酔いの頭痛には痛み止めとしてロキソニンやバファリンを使う方もいらっしゃると思います。アルコールが分解されてできたアセトアルデヒドが脳の血管を拡張して、神経を圧迫することによって頭痛が生じます。作用機序としては鎮痛剤も使えますが、胃に負担をかけるもの、肝臓に負担をかけるものがあり、脂っこいものを食べ、飲み過ぎで頭痛がしているような人は肝臓も胃も弱っているので、さらに追い打ちをかけるようなご提案はしません。事前・事後対応として生活指導と有効な漢方薬・水分補給の指導が大切だと当サイトは考えております。また、漢方薬を飲んでいると二日酔いになりにくくなるわけではなく、簡単にいうと「二日酔いになるまでのアルコール限度量が増える」だけですので、お酒の飲み過ぎにはくれぐれも注意してください。胃腸、肝臓、腎臓は徐々に弱ってきます。弱っていくスピードを少しでも緩やかにするためには、アルコールとのおつきあいも一度見直してみてはいかがでしょうか。なお、アルコール摂取に対する最新のエビデンス情報として、お茶の水循環内科さんのページがとても分かりやすいです。

アルコール摂取について新たなエビデンスが発表されました → https://ochanomizunaika.com/7396

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