塗り薬とセルフメディケーション

この時期はとても乾燥しますので、唇からかかとまで、乾燥肌でお困りの方もいらっしゃると思います。今回は皮膚科でよく処方される塗り薬の解説をしたいと思います。乾燥肌、手湿疹、水虫、虫刺され、脂漏性湿疹といった症状は薬局でも初期対応ができます。ただ、身近なお肌のトラブルであるニキビに関しては、皮膚科で処方された塗り薬の方がはるかに治りが早いため、ニキビでお困りの方は皮膚科に行った方が早いです。薬局で販売できるニキビにいいアイテムは洗顔や基礎的な消毒というレベルで、ニキビで困っている人向けというより、ニキビを予防するために使いたい人向けです。ニキビばかり話してもなので、塗り薬の紹介に移ります。

ヒルドイド(ヘパリン類似物質)

皮膚科の処方で乾燥肌といえば、ヒルドイドが代表的です。ローション、軟膏、クリーム、スプレー、泡タイプと多岐にわたる製剤があるので、症状に合わせて使用します。美容目的で皮膚科の先生に処方をもらって問題になっている塗り薬でもあります。ヘパリン類似物質の成分自体が保水力があり、乾燥している肌にうるおいをもたらします。他にも赤くなってしまった小さな傷にも使われます。CMで「アットノン」を見たことがあるかと思いますが、アットノンは乾燥肌というより、傷の後処理として使われています。傷のケアとして使う場合は4週間じっくり使って、肌のターンオーバーを待ちます。薬局お茶の水ファーマシーでもご提案できる塗り薬です。ちなみに、美容目的で使うのは自費でやる分には自由だと思いますが、完全な解決方法というわけではありません。また、乾燥肌の原因はシャンプー、ボディソープの洗浄力が強かったり、シャンプー、ボディソープをよくすすいでいないために脱脂されて荒れてしまうことが多かったりします。余談ですが、ベビーシャンプーなどのアミノ酸系シャンプーと普通のシャンプーは洗浄力に関してはほとんど変わりません。使用感や泡立ちが違うだけで、シャンプーの機能としてはアミノ酸系酸シャンプーを使い、よくすすげばお肌のトラブルを予防しやすいです。

尿素クリーム

足のかかとや肘、膝の角質肥厚に使います。イメージとしてはふやかして徐々に肥厚を落とすといった感じです。10%と20%の製剤があります。ドラッグストアでもネットでも買えます。ガサガサになって厚くなっているところに使うのが尿素クリームです。刺激性があるので、皮膚の薄い顔に塗ることはやめてください。塗る部位は踵、くるぶし、指、ひざがメインです。保湿剤と間違えやすいですが、角質ケアもし過ぎるとかえって角質が少なくなってご自身の肌の保湿力を落としてしまうので注意しましょう。

リンデロンVG

リンデロンVGはステロイドと抗菌剤が入った塗り薬で、軟膏、クリーム、ローションの製剤があります。虫刺されで赤く膨れているところに使うとあの不快感が早くとれます。虫刺されで皮膚科に行ったら高頻度でリンデロンVGが処方されるため、知名度はまずますあると思います。虫刺されであれば基本的に軟膏で十分対処できます。家庭の薬箱で眠っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。強い部類のステロイドのため、頻用するものではありません。虫刺され程度の使用であれば問題ないです。 ※各種ステロイド含有製剤については、患者さんごとにお話しを聞いてからご提案させていただいております。ステロイドの強さ、使用箇所の皮膚の吸収率、使用頻度によって使い分けが多岐にわたるためです。また、皮膚科の先生の診断が必要と判断した場合は受診勧奨させていただきます。

ジフェンヒドラミン

虫刺されではないけどなんか痒い、乾燥による痒みによく使われています。軽い虫刺されにも使われます。成分的にはドラッグストアでもネットでも買えます。ステロイドではないので、デリケートゾーンのかゆみにも使われます。有名どころは「デリケア」です。デリケートゾーンのかゆみの場合は、真菌が原因の場合と、汗や下着の擦れといった真菌以外の原因が考えられます。なお、抗真菌作用のある軟膏として、薬局お茶の水ファーマシーでは「エンペシド」「アスタット」「ラミシール」「ニゾラール」のご提案ができます。ドラッグストアでは「ラミシール」が抗真菌作用のある塗り薬として販売されています。

口唇ヘルペスになったことがある人にはよく処方されます。再発することがよくあるので、お世話になっている方もたくさんいらっしゃいます。ドラッグストアでは「アクチビア軟膏 2G」として販売されていますが、薬剤師がいないと買えません。唇のあたりがピリピリ、チクチクする場合に塗ります。

白色ワセリン

純度が高いものは「プロペト」という名前で流通しています。代表的な保湿剤です。白色ワセリンはドラッグストアでもどこでも見かけます。化粧水や乳液で水分を補給したあとに白色ワセリンで保湿すると乾燥を抑えることができます。寝る前にしわが気になる所や唇に塗っておくと効果的です。なお、お化粧のノリが悪くなるため、朝起きたら洗顔して、ふき取ってから化粧をしてください。べとつくことが難点ですが、乾燥にはとても使えます。

 

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